だまって
同じ方を向いて
立っている
目には見えないけれども
そこに
風を感じられるから
だまって
いつまでも同じ方を向いて
ただ立ちつくしている・・・
本当のことと
本当のことを
重ねて
都合よく繕うと
もっともらしい嘘になる
ふと そんなことを
感じながら・・・
今
笑顔に出会いたくて
笑顔になりたくて
あれこれ 迷って
欲張って・・・
心は頭にあるはずだけれど
わかろとすることと
今あることの隙間を
埋められないでいる
見えなくても
届かなくても
どこまでも続く
同じ空の下に居る
その事実さえあれば・・・
描ける明日がある
その瞬間がすべてであっても
咲ける 幸せ
輝きが約束するのは
漆黒のやみであっても
一瞬は 輝く 天光
時が 帯を描き
やがて 輪を 創り出す
見えているのもの 現実であり
真実であるけれども
その姿の すべてではない
つないだ輪とて
所詮 一点からの眺めでしか
ないのだから
この瞬間の 実在すら
約束するものでは
ないのだから
その一瞬に
願い 迷い 喜び 不安・・・
心のかけらのすべてを
かき集め 託す
その一瞬に
感謝 言い訳 真実 虚構・・・
思いの狹間を
往き来する
そしてまた
己の真実と向き合い
言葉を失い 繕う
それでも その一瞬がすべてであり
限りなく 尊い
そっとたたえた水滴を
こぼさぬように
こぼれぬように・・・
かすかに灯るあかりを
両手でかこい
いつくしむように・・・
今を過ごす
口にすると 逃げそうで
思い描くと 壊れそうで
何もできないでいる
容赦なく時は進み
やがて 鼓動と重なり
思い知る
夢想という名の弱さと
おびえと言う名の真実